ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

ミステリー

Xファイル 吸血

お題「好きなシリーズもの」 Xファイルで唯一?コメディ仕立てのドラマです。 youtu.be この出だしで、どうやったらコメディになるんだと思われるでしょうが、 興味のある方はご覧になってみてはいかがでしょうか? 今ごろXファイルですか?と言われそうです…

メグレ警視

『メグレ罠を張る』パリの街を震撼させる、連続切り裂き魔事件。メグレは街全体に、大掛かりな罠を仕掛け、犯人を追い詰めようとするのですが……。 GYAO!で9/3(土)まで無料視聴できます。日本語字幕付き ローワン・アトキンソンのメグレ、良いですね〜。ミ…

モース警部『ジェリコ街の女』

お題「好きなシリーズもの」 彼女はなぜ死んだ? モース警部は毎回、美しい女性に恋をします。しかし、その女性が突然命を絶ってしまいます。 彼女はかつて、十代で妊娠結婚をするのですが破綻。その時、息子を手放してしまいます。その負い目から、大学生を…

バスカヴィル家の犬(昆虫注意)

お題「好きなシリーズもの」 シャーロック・ホームズの長編物はたった4編しかありません。これはその中の貴重なひとつです。 221b.jp 伝説の魔犬に呪われた一族。ホームズは、最後の相続人の命を救うことが出来るのでしょうか? 〈犯人像考察〉(ネタバレあ…

5月に似合うミステリー『踊る人形』

お題「好きなシリーズもの」 「あれは5月のことでした」 結婚における春。まさに5月はそういう季節ですね。 晴れやかで花が咲き乱れ、翳りなどどこにも見当たらない。新婚時代に似ています。 しかしそれは、光が当たる部分にまどわされ、見えていない部分が…

5月に似合うミステリー

お題「好きなシリーズもの」 ミス・マープル『復讐の女神』 純真無垢な者が殺される、酷い話です。 村一番の切れ者のお婆さんに、謎を解いてもらいましょう。 親ならば、子を持つ喜びとともに苦しみも味わわねばならないことがある。それはどこの国の誰であ…

モース刑事『亡霊の夜想曲』

お題「好きなシリーズもの」 冷たい雨の降る寒くて暗い日は、どんなドラマが似合うでしょうか? Endeavour 『Nocturne』 100年前に起きた凄惨な事件。 ショパンの夜想曲にのせて、現代に蘇る呪われた血と殺戮。 イギリスのテレビドラマは本当に素晴らしい! …

『小箱妖怪』認知症未満

ピンポ〜ン! 玄関のインターホンが鳴りました。 夜なのでねこじさんに出てもらいました。 玄関に立っていたのは、義父。 ねこじ「お父さん、夜にどうしたの?」 ぎふ「何か分からない物が届いたんだけど」 そう言って、手に小さな箱を持っています。 その小…

『オリエント急行殺人事件』今ごろレビュー

お題「ゆっくり見たい映画」 枕が良かった。(まくら:物語の導入部、落語ではこう呼ぶ。物語の本編から受けたインスピレーションで、自由に創作される。ほぼ二次創作。談志は40分間も枕をやった) ジョニー・デップの演技が上手かった。この役で(たぶん線が…

萩原朔太郎『殺人事件』

お題「好きなシリーズもの」 Jeronimoooooooo とほい空でぴすとるが鳴る。 またぴすとるが鳴る。 ああ私の探偵はガラスの衣裳をきて、 こひびとの窓からしのびこむ、 床は水晶、 ゆびとゆびとのあひだから、 まつさをの血がながれてゐる、 かなしい女の屍体…

アガサ・クリスティの描くネメシス(復讐の女神)とは

お題「好きなシリーズもの」 ミス・マープル『復讐の女神』悪を嗅ぎつける非凡な嗅覚と剃刀のように切れる頭脳、そして正義を水のように流れさせる、道義心。探偵を職業にしている訳ではない。地位も名誉も既に興味の対象ではない。ただ報酬として、山鶉を一…

ミスター・ホームズ

今週のお題「理想の老後」 シャーロック・ホームズは引退後どのように暮らしたのだろう?ミステリー好きなら気になるところだ。今まで通り家事一切を任せるために、 ハドソン夫人を連れベーカー街を後にし、 風光明媚な田舎町に転居する。 老後にとっておい…

梅雨時にふさわしい映画

昨日からの湿度はヒドい。 陸の上で湿気に襲われる感覚。 氷床も溶けてるって言うし、きっと皆溺れるんだな。 などと湿っぽい妄想はどけといて…。 モヤッとする梅雨に、あえてモヤッとする映画鑑賞は如何でしょう? 相殺して90%の湿度を吹き飛ばしましょう。…

鎌倉日記 白昼現れた佐助の牝ギツネ 3

緑の濃い急な坂を登り、 私はようやく銭洗弁天の入り口へとたどり着いた。 ゼイゼイと息が上がっている。 気味の悪い真っ暗なトンネルに入る頃には、 呼吸困難一歩手前の状態で、なかなか息が整わない。 おまけに白昼の強い日光を嫌い、縮瞳しきっていた瞳が…

鎌倉日記 白昼現れた佐助の牝ギツネ 2

しかし、 行けども行けども、銭洗弁天に一向にたどり着かない。 『銭洗い……』の看板すら全く見なくなってしまった。 不安になった私は、通りがかりの人に声を掛けた。 「あの……、銭洗弁天はどこでしょう?」 現世利益ギットリの女と思われるかな、まあいいか…

鎌倉日記 白昼現れた佐助の牝ギツネ

こ慣れた人ならば、この時期ここへは来ない。 しかし、うかつなことに私は、つい北鎌倉で降りてしまった。 案の定、ホームに降りたら人波で身動きもできない。 仕方がないので、円覚寺とは反対側へと改札を出た。 明月院側より、随分と静かだが、観光客を見…

『ねじれた家』の家は『家』ではない?

アガサ・クリスティ本人が最高傑作と呼んだそうですが?果たして? ハヤカワミステリ 田村隆一訳 舞台上演用の脚本を鑑みた原作なんでしょうね。台詞が多く、冗長な感じがしました。この人の筆力なら、もっと簡潔に物語を描けそうなものです。それに、『ねじ…

しあわせな最期

ドラマの中でそういう場面を観ました。 気持ちの良い芝生のベンチに、信頼できる人と二人だけで座っている。しばらく穏やかに話をしている。そして、言葉が途切れ亡くなっている。BBC『ブラウン神父』The Last Manのラストシーンです。 実は二人というのは、…

ブラウン神父

「聖職者に犯罪捜査?およそかけ離れた水と油!」 おっしゃる通りですとも。 長年人々の告解(懺悔)を聴き、ある時は犯罪者の魂を救おうとし、 裏切られ、それでも導こうとし、 望む望まざるとにかかわらず、 人の仕出かす悪事を知り尽くした人間でなければ…

ブラウン神父

『ここで起こることはどうもなんの意味もないようです。 どこかよその場所でこそなんらかの意味を持つものでしょう。 どこかよそでほんとうの加害者の上に懲罰がくだるのです。 ここでは、どうも見当違いの人にそれはくだるようですな』 ブラウン神父『サラ…

ミスター・ホームズ

シャーロック・ホームズは引退後どのように暮らしたのだろう?ミステリー好きなら気になるところだ。今まで通り家事一切を任せるために、 ハドソン夫人を連れベーカー街を後にし、 風光明媚な田舎町に転居する。 老後にとっておいた研究と著作に日夜没頭し、…

これ以上はないというミステリー

『刑事コロンボ』 赤毛のアイルランド人、ジョー・デブリンが、バンジョーを巧みに弾き鳴らしながら 陽気な歌を歌う。 彼は異色の人だ。 『けがれを知らない爆弾の運び屋』 という経歴を持つ。 世間的には、 彼は更生し、米国に渡り成功した詩人ということに…

秋の夜長のミステリー

若い夫婦が喧嘩をしている。 海の上。 ヨットの上で言い争う夫婦。 若く裕福で傲慢な妻。 それに飽き飽きしている夫。 そして、何かの弾みで妻が海に転落する。 妻はヨットにつかまり、夫に助けを求めるが、夫は手を差し出すことを一瞬躊躇する。 見る間に海…

NHK BS『SHERLOCK(シャーロック)』

わるくない。 ホームズが現代に生き返ったことが ホームズ狂のわたしは、とにかく単純にウレシイ。 Dr.ワトソンが、ブログでホームズの事件を記録しているっていうスタイルも、 親近感がわく。 ビクトリア朝の退廃的なロンドンの風景と 混沌の現代が、うまく…

シャーロキアンとの対話

わたし : 「ホームズはコカイン中毒でしたよね。」 「元祖ダークヒーロー的なものを感じるんですが。。」 ( S氏はS・H協会から、物語中に出てくる一つの‘名前’をもらっている、 言わば正式な(?)シャーロキアンだ。 この協会自体、英国人特有のジョーク…

全てのミステリーはシャーロックホームズ未満である。

なぜかというと それが机の上でひねり出されたものではないからだ。 若く才能はあっても機会に恵まれない筆者が 地の果てまで行かざるをえず。 結果 一人の人間が経験することの出来る、ありとあらゆる経験をした。 誰も見たことのない物を見た。 好むと好ま…

刑事コロンボ 推理の死角

第二話 『死者の身代金』 女は起訴されない? ラストシーン。 空港のカフェ。 夫を謀殺した女。 口止め料として娘に払ったはずの身代金。 本当なら、犯人の手に渡っているはずのお金。 逆に証拠として目の前に提示されてしまう。 女のアタッシュケースに鎮座…

ホームズ狂

あのホームズだけど‥。 オモシロかったよ‥。 『シャーロックホームズをモチーフに作り上げた、全く新しいお話です』って、 ちゃんと断ってあったし。 モンダイないよね‥。 原作の、科学的分析によって難事件を解決するという、趣旨もそのまんまだし‥。 オド…

ホームズ狂

ホームズ好きだった父が亡くなった。 子どもの頃私は、その父の影響でホームズを読み、実在の人物だと思い込んだ。 到底ウソなどつきそうにないキャラのワトソン医師が、友人の仕事を記録するという小説の手法だが。 それが、フィクションでありながら、奇妙…