『オリエント急行殺人事件』今ごろレビュー
枕が良かった。
(まくら:物語の導入部、落語ではこう呼ぶ。
物語の本編から受けたインスピレーションで、自由に創作される。ほぼ二次創作。
談志は40分間も枕をやった)
ジョニー・デップの演技が上手かった。
この役で(たぶん線が細いことを克服するために)10kg太ったとか?
(確かにふてぶてしくみえる)
ジャック・スパロウとか、シザーハンズとか、演技どうこういう以前の映画しか知らなかったので、驚きました。
そして
オリエント急行という豪華列車のゴージャスな演出!
それだけで物語が描ける。
映画が撮れる!笑
よく出来ている映画だと思う。
この小説は、実際にあったアメリカの誘拐事件をモデルにしていて、
当時は大変にショッキングな悲劇的なニュースとして、
海の向こうの女流作家に影響を与え、この小説を書かせたんでしょうね。
ただ現在では、その誘拐事件自体が、作り物だったのではという説もあるそうです。
事件の真相に興味のある方は(それを匂わせる)アガサ・クリスティの別作品。
『ジョニー・ウェイバリー誘拐事件』
を合わせてご覧になってみては如何でしょうか?
『オリエント急行の殺人』の10数年後に書かれた物語です。