ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

アジア 旅の思い出

インドのコルカタでぇ~~~♪

子どもにモテるねこじさん。 どこに行っても子どもが付いて来る。 釣りをしてても、どこかから子どもが湧いて出て、ちょこんと隣で見ていたりする。 ミイシャも内心、そんなパパに心惹かれるみたいだ。 「インド行ったときもさ~」 聞けば、観光地を一人ブラ…

バックパッカーと首の皮一枚の私たち 十二

喧噪と煩悩の街バンコク(グロ注意つづき) わたしたちは彼らを 「金ちゃん」 と親しみと敬意を込めて呼び 異国での短い旅の友とした。 というのも 彼らの存在感はハンパないのだ。 丸い大きな頭は、黒光りしていてご立派である。 人がいようがいまいが、の…

バックパッカーと首の皮一枚の私たち 十一

喧噪と煩悩の街バンコク (グロ注意) レセプションホールには(高級ホテルならば当たり前なのか) 生演奏が流れている。 タイの伝統音楽。 管楽器のゆったりとした心地よい調べが旅人を満たす。 美しい光沢のある織物衣装に身を包み、独特の恥ずかしそうな…

バックパッカーと首の皮一枚の私たち 十

アジアびと かつて初めて見た香港人、ガイドのタムさんは言ったものだ。 「ビジネスで成功し、日本人の妻を持つ、これが香港人男性のステータス」 ‘にほんじんのつま’ (いちおうここにも一人いますが……) 従順でたおやか……(なわけないか、大笑) 今や既に…

バックパッカーと首の皮一枚の私たち 九

喧噪と煩悩の街バンコク この街のど真ん中に、歴史に支えられた静寂の世界があることを誰が知ろう。 王宮庭園の中にあるせいか、 まるで結界に守られているように、ひっそりと 灼熱の空気を忘れたような涼感さえ感じる。 車が停まると、ベルが早速荷物を奪い…

バックパッカーと首の皮一枚の私たち 八

ねむたい頭をふと起こすと 車はいつのまにか市街地の込み入った場所へと入っていった。 これから数日間を過ごす都市。 都会のむき出しのコンクリがしらじらとわれわれを迎える。 路肩にゴミが吹き溜まっている。何だかわからない果物の皮も捨ててある。 その…

微熱

ここにあるものはここにしかなくて しかも次に来たときにあるとはかぎらない たいがいの場合九分九厘なくて そして新たに目にするのは 予測していた絶望と 予期するひまも追いつかない 突然に襲いくる 以前にも増した欲望 そして焦燥 photo by ame0399

バックパッカーと首の皮一枚の私たち 七

拠り所はなに一つない暗闇の高速道路。車は疾走し続けた。私はいつしか、なるようになれと思い始めていた。頭が思考を止めた。道路は、(わたしたちを殺すための)山奥やジャングルではなく、 まだ黎明に眠る大都会の深部へと向かっているようだった。ふと、…

バックパッカーと首の皮一枚の私たち 六

いい人なんだか悪い人なんだか分からないまま、夫が一人の白タク運ちゃんを選び、というよりは強引に選ばれ、 私たちは深夜暗闇の中を、これまたどえらいスピードで疾走する車中の人となった。 私の不安モードはほぼ全開。 『谷川岳の熊でも、ここまで怖くは…

バックパッカーと首の皮一枚の私たち 五

「インターコンチネンタルホテルに決めた。」 夫がそう言った時、 「えええ===?」 と思った。 バックパッカーと首の皮一枚のプライドはどこに? しかし、夫は忙しい仕事の合間に、既に航空券&ホテルを別々に手配済み。 今さらワタシのプライドなど気づ…

バックパッカーと首の皮一枚の私たち 四

『コロニアル』という考え方はどうなんだろう? 植民地政策(colonial policy) 大航海時代に始まる、社会システムの一つだろうか? 他国に入り込み、その富を掌握する。 ありあまる物資は、本国に運ばれ、裕福な者たちを潤す。 本来恩恵を受けるべき当のそ…

バックパッカーと首の皮一枚の私たち 三

採石場の宝石探しのような私の仕事。 そういうワケで、ホテルにクオリティなど最初から求めてはいない。 ただ、安全に眠れればいい。 そして、清潔であればなおいい。 食事は外で済ませたほうが、安いし美味しいし、面白い。 それならば、安宿のドミトリーに…

バックパッカーと首の皮一枚の私たち 二

次に旅行に行くことが、その旅の最大の目的であった私たち。 まずは仕入れだ。 昔に比べて、商品が悪くなった。 オイシい商品が少ない。 中国人観光客が増えて、そうなった、と、嘆く同業者もいる。 と、いっても、私はプロではない。 かつてそういう人のも…

バックパッカーと首の皮一枚の私たち 一

美味しい物は、なるべく地元の人に人気の店で食べる。分かりづらい場所にあっても、なんとか探し出して、ありつく。 日本で購入すれば高いものを、現地で安く仕入れ、帰りのバッグはそんな物で満タン状態。次の旅費を稼ぐ。 そして、宿泊はと言えば、なるべ…

ネバーランド 二

架空の街、香港。 『おもちゃ箱をひっくり返したような』 とは、良く言ったものだ。 おもちゃ箱の中には、どんなものがつまっているのだろうか? あこがれ 秘密 欲望 収集 あの人は、その強烈な引力に引かれ、 この街にやって来たのだろうか? 子どもの王国 …

番外編 ネバーランド 一

「マイケルジャクソンを見た。」 「香港で。」 友人のYちゃんが、死後一年を経て、 満を持して、目撃談を語りだした。 数年来の知り合いだが、 香港好きとは、数日前までお互い知らなかった。 うかつなことだ。 「そっくりさんじゃないの?」 こう、おちゃら…

架空の街 香港マニアック熱 番外編

私の父は、架空の街で生まれた。 街というより、架空の国だ。 戦前あったという、外地。 そこにあったという、小さな日本人町。 今はもうない。 中国ではない。 北方の、凍てついた大地と豊かな海の恵み。 たくさんの人種。 そして、支配する者の少ない自由…

架空の街 香港マニアック熱 番外編

架空の街には濁った湾がある。 おもちゃのような船が行き交い、 ちゃんとセイラーマンもいる。

架空の街 香港マニアック熱 番外編

架空の町を私は歩いている。 いつものことだ。 夢で見るのだ。 明け方によく見る、妙に現実的な、ウソの夢。 それはゴチャゴチャとした商業地区。 そこにはあやしげな店が、小さな路地の奥の奥まで、どこまでも際限なく詰め込まれている。 正規品の型落ちや…

今すぐ抱きしめたい

起きてるよ だけど体が重いんだ 夢の中では もうとっくに 歯を磨いて 顔を洗っているところなのに そういうことってあるよね この街は 眠らないし 朝も遅い。 (2006 ふゆ ヒョンゴン)

今すぐ抱きしめたい(香港電影)

中国が、アジア一男前と言ってはばからない俳優がいる。 瞳には清らかな美しさを。 口もとには微笑を、たたえている。 暁のまだ薄暗い夜明けの明かり。 その俳優は、 しかし、ある意味よごれ役がよく似合う。 大陸から大都会香港に出てきて、 コツコツと働く…

今すぐ抱きしめたい(香港電影)

香港映画の色っぽい男子勢揃い、 的な映画がある。 同性愛ものだが、 (偏見のない方)必見である。 とにかく美しい。 理屈はない。 若く美しいうちは、求め合うのみ。 それのどこが悪い?的な。 開き直り的な。あまりにも耽美的な。熱帯的な。 文華東方酒店…

今すぐ抱きしめたい(香港電影)

ホットドッグショップに ゆっくりと歩いてくる 警官の扮装の俳優。 彼女のためにサラダを買うのだ。 帽子をいじる仕草を見て そのあまりの色っぽさというか、 甘ったるさに 驚いた。 「熟したマンゴー」 こういう表現ありなのか? 熟した熱帯の果物を、 どう…

今すぐ抱きしめたい (香港電影)

有名な映画だが、私は見ていない。 ファンには申し訳ないが。 この題名は私の香港に対する心情を、 的確に表現しているので 使わせてもらった。 他意はない。 他意はないが、ものはついでなので、 映画の話をしようと思う。

ブルースかジャッキーか 2

「ミツビシの車が数百台あるらしい。」 くだんのタムさんの情報。 ジャッキーチェンの家には、 ミツビシの車が、ごちゃまんとあるというのだ。 なにしろ、大げさが身上のガンドンヤン(香港人)のこと。 数十台が数百台になっても驚かないが、 「そういえば…

ブルースかジャッキーか

「○●さん、香港好きなんだって?ジャッキーチェン?」 こう聞いてくる、香港未体験者。 当然、私の病いを知る由もない。 「おしいっ!」 私の好みはブルースなのだ。 ブルース.リー(小龍)。 ジャッキー.チェン(成龍)ではない。 もちろん、ジャッキーも好…

キョーレツな住宅事情 6

しかし、以上の事情があっても、 尖沙咀(チムサーチョイ)である。 歌舞伎町、渋谷センター街、原宿、竹下通り‥。 などをとりあえずまぜまぜし、 客の好みを無視してサーブされた、ミックスジュース。 それが、 尖沙咀(チムサーチョイ)なのである。 退屈であ…

キョーレツな住宅事情 5

そんな訳で、 ホテル事情も、当然悪い。 価格が高いのだ。 定宿と呼べるものがない、のは、そういう事情による。 とくに、この尖沙咀(チムサーチョイ)。 水際の、先端のとがった所を食らう、と書く 九龍(ガウロン)半島の突端である。 尖沙咀(チムサーチョ…

キョーレツな住宅事情 4

横にぎゅうぎゅうに、 縦にこれでもかっと高く高く。 そんなふうに、土地が、狭く値千金の街香港。 「1マイル黄金何キロに値する、」 (金かかってますよ~。というあからさまな表現) と、あだ名がついたホテルなど世界中どこを探してもないだろう。 そう…

キョーレツな住宅事情 3

シロアリの塔。 林立する無秩序な白蟻の巣。 摩天楼という呼び名は、ピンとこない。 (マンハッタンではない、どう見ても、) 香港は「これでもカッ!」と 林立しまくる、白蟻の塔である。 西洋的都市建設、うんぬん、あるのかもしれないが、 香港に、そんな…