巡礼者
今週のお題「わたしの課外活動」
秋は巡礼の季節ですね。
山岳信仰が盛んな山々が見下ろす盆地で生まれ育ちました。(それとは関係なく、幼い頃は教会に通っていました)
故郷を遠く離れ、懐かしさから山行を始めました。
長野県と富山県の県境の山に登った時、「こんな場所に」と
驚くような山のてっぺんに、お社がひっそりと鎮座していました。
ただひたすら登るしかない、がれ場続きの険しい山です。頂上は畳1畳ほどの広さで小さな祠がありました。
そこは御霊山なのでした。
高齢の宮司が毎日ここまで礼拝に来ると聞き驚きました。お祓いのために登ってくる登山者もいて、お参りをする時はそこに跪きます。
(ちょっとバランスを崩すと、頭から真っ逆さまに落っこちそうだな、どちらかの県に)などと不謹慎なことを想像していたせいか、下山するまでひどい頭痛に苛まれました。
父がまだ生きていた頃、
知れると怒るので内緒で。病気快癒祈願のお札を手に入れるためでした。
かつての見慣れた山々がそこにありました。子どもの時は、山で修験者に出会ってはいけないと脅かされていたので、若い広報係の男性が、あの格好で「どうもですー」と出てきた時には、笑ってしまいました。
祈祷の内容は他言無用なので書くことはできません。
ただ長い歳月の隔たりと、故郷へのわだかまりが最後まで解けず、信仰心はすでに失せ、効果はあまりなかったようです。
もう一つは父が亡くなってから、居ても立ってもいられずに行った長崎です。
個人旅行で一人旅でした。市内の聖所はもちろん原爆資料館も行きました。
圧巻は外海(そとめ)地区、遠藤周作の小説『沈黙』の舞台になった場所です。
そしてもう一度長崎の五島列島へ、教会巡りの旅に行きました。
今度は天草に、と思っていて未だ叶わずにいます。
サンティアゴ・デ・コンポステーラに行かずとも、
自分はそう言えば、巡礼らしきことをしたことがあったなあ…、という覚え書きです。
自分はそう言えば、巡礼らしきことをしたことがあったなあ…、という覚え書きです。
♪ エンヤ 『巡礼者』