ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

絆って言葉がきらい

みんなが使いすぎるから。愛って言葉がきらい。意味もわからず使われているから。 「死んだらもう二度と生まれてきたくない」 「でもきっと、百年ぐらいしたら、そんなこともすっかり忘れて」 「また神様にダマされて、のこのこ生まれてくるんだ」 「バカや…

恐ろしげな風がふいて

命をもっていかれそうだ。 写真 Mika Kojima

大根の皮をむく

からき おもひの われにあり

じぶんがワルかったって思えた

Renaud Camus ある日 そしたら 変わった いむべき記憶が ほろ苦い思い出に 昇格した。 直情的にモノを言いすぎた。 敬意が足りなかった 後先を考えなかった。 感情を抑えられなかった。

雨の日

ひとみな こうべをたれる 月曜日 photo bm.iphone

失ったものより得たものを数える

ammgramm

西風

John Blow 太陽が風を作る 西風がカーテンを膨らます

半夏生

きみを想ひ 筆を取り きみを想ひ 筆を置く Jonathan Kos-Read あの人は喜んでくれるかしら? びすこってぃ 半夏生(はんげしょう)の日の妄想

夏の夜の夢

短夜(みじかよ)に見る夢は つぎからつぎと 目ま狂し 舞台も役者も 立ち代り 甘い悪夢を演じつぐ

君のひと筆を待つ

水無月の 瞬きの 宿りにて (photo by 工藤隆蔵)

偏西風

君の住む南の島 ジグザグの風にたたられていたね。 やりきれないほどの熱い空気 ここまでやって来たよ 西から東へと 君よりの風が運んできた。 ( photo by paolofefe: Lanciatore di Coriandoli )

甲虫の 壁に しがみつき ゆく朝 まだき

祈り

あの子はどうして天国に行けないの あの日、生きながら焼かれたから祈る時間もなくさけぶヒマさえ与えられず一瞬で骨になり、灰になったからあの日あの時天国の門は閉ざされてしまったの多くの御霊を抱えきれずそれは今も続いているの 見えざる者降り来たり …

つかいすてのことばたち

つい~と・つい~と・つい~と 何のためのさえずり? つい~と・つい~と・つい~と よけいにいらいらと つい~と・つい~と・つい~と とんとんとん・つーつーつー・とんとんとん S・O・S にきこえるのわたしだけ? ( photo by Mosieur J. )

愛のあいさつ

あいにきたよ きみが寂しがってるって 海風が教えてくれたから。。。 (photo by 工藤隆蔵)

持たずにいこう

余計なものは。 (photo by Hoarybat)

はたらきものの君

律儀に毎日働いて 世界に終わりの日が来ても ゴトゴトと 身体を軋ませ 重たそうに 動いてそうだよ 。。。 (photo by 椛)

貝殻は何で出来ている?

命を宿した遠い記憶は すでに失われた 今はただ形骸となって 波間をさまよう 時間は痛みも苦しみもなく逆行し 音もなく溶け出していく そして 最後は小さな塵となり 波に運ばれ 蟹に踏みつけられ 静かにその痕跡を全うする (父に photo by Stephanie |Anabe…

線香花火

あの日 手の平を焦がした小さな火の玉。 とても持てなくて、 ハタと落としてしまった。 橋の欄干から川に。 火の妖精の小さな手まり。 音もなく暗闇に吸い込まれた。 子どもだったけれど悟った。 わたしが宝と思うものは とってはおけないもの。 そして闇が…

コットン

洗いざらしのコットンのような いきかたはできないのかい? (『夏』の連詩 photo by 工藤隆蔵)

生きるべきか

灼け死ぬべきか。。。 それがモンダイだ。 ( 2012.7 連日の猛暑 )

蝉も啼き病む

酷暑かな。。。 (夏の連詩 photo by ふにふに)

線香花火

宝の箱から探しだす 色紙こよりの 火薬束 うぶな火遊び 燐香の 最初の火花 はじけ飛び 白い手首に 小さくしみた いたずら好きな火の妖精 もっとここにいておくれ チリチリぱちぱち じじじじじ 思わせぶりなそぶりみせ 小さな稲妻轟かせ あっというまに 大団…

女たちよ 気をつけねばならない

孕まぬようにきをつけろ 潰瘍よりもしまつがわるい。 ときめく心臓 心疾患 寿命の引き算加速する。 気をつけろ うつされぬように気をつけろ 恋の熱病 感染症 さいごは脳まで やられるらしい。

火の華ふる

(photo by sugagaga) きみは火のひと エナジイほきゅう あぶない火ばな てんてきちゅう (花火見物の友人へ)

恋せよ詩人よ

そして 果てよ 君の苦しみの息が 虹となって その口から 紡ぎ出されるのを見よう 優美な弧を描いて 天蓋を染める その色を数えよう 百に分解され 大気に消え入るまで見届けよう 君は精霊の受容体 この世に堕ちた 天上のはしため 忘れたのかい この世では 魔…

こころの桜

(photo by 工藤隆蔵) 雨にちる さかりの 花びら 道路を染める (数日前に見たあの桜は、今日の冷たい雨で散ってしまっただろうな……。)

金木犀

木星に 意識を 飛ばす 稀名かな。

ちりてなお

飯(いい)にはあらず 華桜花 家の前の道路にも、桜吹雪が舞って見事だ。 いつも通り掃き清めてしまうのがもったいない。 今日はそのままにしておこう。 誰も文句は言うまい。

弥陀堂の

奥山知れず ひそり咲く 野趣にも勝る 山桜花。