ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

線香花火

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あの日


手の平を焦がした小さな火の玉。


とても持てなくて、


ハタと落としてしまった。


橋の欄干から川に。


火の妖精の小さな手まり。


 音もなく暗闇に吸い込まれた。




子どもだったけれど悟った。


わたしが宝と思うものは


とってはおけないもの。


そして闇が吸い込んでしまう。











( miewさん撮影のフリー素材 )