ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

二つのナチ戦犯狩り映画

ひとつは
アイヒマンを追え!』

 

youtu.be


これは良かった。
事実に基づいているし、
無骨で魅力的な登場人物。
戦後ドイツの国の中枢には、元ナチ党員がゴッチャリと居た。
当然、戦犯の捜索逮捕を阻んだ。
そんな中で戦った一人の検事。
「善行こそが新しいドイツを作る」
しかし、彼はユダヤ人。ドイツ人だったらここまでしなかっただろう。
「ドイツは戦後と向き合った」
と、言ったメルケル首相の言葉が、
嘘っぱちだと分かっただけでも。
まあ、やっぱそうだよな…、という感想です。話がそれました。
良い映画なのでおススメです。
GYAO!で4日まで無料視聴できます。


もうひとつは、

手紙は憶えている

 

youtu.be


見る前から結末が分かっていたので、
そう言う意味では楽しめませんでした。
人を探していて、ドンデン返しって、
宣伝文句自体が既にネタバレですから。笑
脚本にも不満があります。せっかく良い俳優を使っているのに…。

認知症の夫が妻の名を呼ぶシーンが、何度も出てきます。
亡くなった妻が、チラリとでも映像で出てほしかった。
そして、手紙!
あの肺を病んだユダヤの老人が、一人でこの筋書きを考えたとでも?
そこは脚本の詰めが甘いと感じました。

GYAO!で16日まで無料視聴できます。

 



ここからはネタバレです。


わたしだったら、こういう結末にしますよ。


妻はずいぶん前から夫の素性に気がついていた。
そして許すことができなかった。
その罪の重さを胸に抱えることに耐えかね、病み亡くなった。
そして亡くなる前に、肺病病みの友人に相談する。
「わたしの夫は同胞を虐殺したナチであるらしい…」と。
ユダヤ人の妻が、この旅を促したのである。

これぞ本当のドンデン返し!



如何ですか?
物語に凄みが増すと思いませんか?笑

 

 

 

 

 

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