ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

火の玉を取って置こうとした女の子

夏休みの思い出 五

線香花火の最後に登場する、あの火の玉を取って置こうとして、

手の真ん中に火傷を負ってしまった子どもの私。

「●○ちゃんはバカだ。」

と、みんなに笑われた。

さすがに幼いながら自分でも、

『火の玉を取って置いた人の話は滅多に聞かないナ。』

『なにか準備が必要だったかもしれない。』

『我ながらうかつだった。』

と思った。

今あの時の女の子のことを思うと、やっぱり‥と思う。

生まれつき、絵を描くことが得意な子だ。

人とは感覚が違う。

しかし、そんなあの子のことを周りの人は誰も理解していない。

母親ですら、

残念そうな、愛おしそうな顔をして、

「ば・か~。」


(母に読んで聴かせてくれといわれ、少し文章を手直ししました。)