ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

香港マニアック熱 其の九[陸羽茶室(ロッユーツァーサッ)つづき]

帳場のおじさんは男前だったと記憶している。

入り口の机にこれまたこ慣れた格好で

山ほどの伝票と共にいる、二人。

その内の一人。

ジェームズスチュアート似のおじさん。

どうにか食事を終えた私たちは、

手にペンをにぎった形をつくって、

「マイダンッ!」(お会計)

と、店員に合図したつもりが、

誰も気がつかない。

無視なのか?

一向に誰も来ない。

また、イライラしだす夫。

困ったな、と思いつつ、かの帳場のおじさんのほうを見て

手にペンをにぎった形をつくって、

「マイダンッ!」(お会計)

おじさんの反応が憎い。

「解ってる。」軽く目でうなずき、一瞬口元に笑み。余裕の態度。

カッコいい~。全てわかっていたのね~。

かっこ良すぎる、香港のお帳場のおじさん!!