ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

いちょうの木

お題「ささやかな幸せ」

 

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庭の銀杏の木が、

昨日の強風で葉っぱを撒き散らしている。

「さあ、早くわたしの髪の毛を片付けておくれ」

銀杏の木は半世紀以上、

地盤が硬く根を深く張れない、

この日当たりの悪い庭に居座っている。

「家を守っているのさ」

水分の多い葉っぱは、地面にへばり付いて、
なかなか素直に掃かせてくれない。
数日そのままにして乾燥させなければ。

「ああ、目まったるい、早く掃いてしまうんだよ、

この野呂間!」


大お婆さんの植えた銀杏の木。
娘たちは無関心。

嫁は腰が難儀だが、履き清めるのが嫌いではない

 

 

 

 

 

 

 

バス待ち

この木曜日という中途半端な曜日、

午後のこの時間帯、道路は混んでいるんだろうか?

 

たった今、目の前で行ってしまったバスは、あれは前の時間のが遅れて来たのか? それとも、わたしの乗るべきバスが、5分も早く来て行ってしまったのか?

 

ここのバスが時間通りなわけない。

 

それにしても暑い。この時間遮るものがないのよね。 こんな時に限って、ナマものたくさん買っちゃうし。

 

遅い。イヤになる。

 

あんた一途すぎるんだ。バスぐらいのことで。

 

 

 

 

 

 

Jplenio

 

 

 

 

バス停留所の思惑

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日を境に

お題「断捨離」

 



悲しい事故

 

忌まわしいクレーマー

 

悲惨な事件

 

邪悪な闇は身を潜めてほしい

 

今日のこの至の日を境に

 

 

 

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tarotize/seven images

 

 

 

 

 

 

 

お題「わたしの癒やし」

 

「海に着いたよ」

と起こされると、

周りには殺風景な駐車場と防砂林が見える。

 

松林の何でもないような一本道を歩き出す。

そのうち、こらえ切れない気持ちが湧き上がってきて、

次第に早足に、終いに走り出してしまう。

 

足の裏が砂地に到達して、目の前の風景が開け、

そこに海が横たわっている。

青く、青く…。

 

 

 

 

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Izu navi

 

 

 

 

夏の思い出

 

 

 

 

 

 

 

 

日の出は1日に1分遅くなり

お題「リラックス法」

 

 

日の入りは1日に1分ずつ早くなる。

 

天気予報ではそう言っている。

 

夏至はとうにすぎ

 

1日に2分だけ、秋に近づいている。

 

そう思うことにする。

 

 

 

 

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Selvan B

 

 

ご自愛ください。

 

 

 


 

台風一過

空に晒した絹の反物

みるみる紅く染まっていく

ああ、明日も暑くなる (9月9日 夕方)

 

皆さまのお住いの地域の、台風の影響は如何だったでしょうか?

9日午前3時に停電で電話機がピーピーと鳴り出し、

起こされました。

午前4時に最大風速、豪雨。恐ろしげな音が、止むことなく押し寄せる。

しかし好奇心にかられ、カーテンを開け、覗いてみました。


そこには、ふだんの見慣れた風景とは別の光景が。

幹線道路は、海側から少し高くなっていて、

古地図を見ると、ここが古の海岸線だったようです。

道路から海側は、かつては湿地だったそうで。

昔はよく水が出たんだよ。と聞きました。さもありなん。

そして住まいのある山側は、水害とは無縁と思っていたら、これが!

いつもの国道が、川になって横須賀方面に流れているではありませんか!

翌朝。
街路樹の倒木、建築材の落下、販促物、木の枝葉、木の実、ゴミの散乱。

近所の商店街や会社の、一階部分に水が流れ込み、

薬局は、低い位置に置いていた商品がダメになり、
パン屋はこれまた、
大きな袋に入ったパン粉を、そのまま捨てていた、
と駅まで歩いて、入場制限で入れず、戻ってきた家人が話していました。

しかし、この程度でマシと言わねばなりません。

 

 

 

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torne

家の前に吹き溜まったゴミを、掃いてはいて、吐きそうなワタシ

 

 

 

 

今週のお題「台風を振り返る」