『旅の空』小津安二郎
旅は青空だ
葉桜の梢に春日は遅々として ちぎれ雲が天城の上にとんでゐる
緩かな山の起伏に何処までも電線はつづいて 牛はゆるりゆるりと歩いている
郵便屋は汗を拭いてゐる 床屋には田舎まわりの芝居のびら
蓮華畑には水車小屋ー
あとは大和田健樹の名文を想ひ出せば事は足りる
伊豆は湯河原の午下り
『小津安二郎全日記』
葉桜の梢に春日は遅々として ちぎれ雲が天城の上にとんでゐる
緩かな山の起伏に何処までも電線はつづいて 牛はゆるりゆるりと歩いている
郵便屋は汗を拭いてゐる 床屋には田舎まわりの芝居のびら
蓮華畑には水車小屋ー
あとは大和田健樹の名文を想ひ出せば事は足りる
伊豆は湯河原の午下り