2014-10-27 ホトトギスの庭にありて歌詠みをおもふ 正岡子規 ノンフィクション エッセイ 鳥が運んだのでしょうね。 わが家の庭の壁には、色々な草花が着床する。江戸時代は、すぐ前の国道まで海が迫り、 この壁は、自然に出来上がった岸壁だった。 そのせいかどうか湿り気があり、湿度を好む植物が繁茂する。夏の間もアジアンタムが壁面を覆い、美しい緑陰を作っていた。そこにこの秋、見慣れない紫の花が着床した。どこかで見たが、名前を思い出せない。 何か気になる。紫色の斑点模様のある花だ。今日になって、その花が『ホトトギス』であることがわかった。 写真 星野伸 この夏は『夏目漱石』を読んだので、そのご縁でしょうかね? 正岡子規は肺病により喀血する自らの姿と血を吐くまで鳴くと言われる鳥、ホトトギスの逸話(中国の故事「杜鵑の吐血」)を重ね『子規』(ホトトギスの漢語表現)と名乗った。 漱石とは親友同士。 ホトトギスの花の名は、その紫色の斑点が鳥の羽毛の模様と似ていることから。