バックパッカーと首の皮一枚の私たち 十
アジアびと
かつて初めて見た香港人、ガイドのタムさんは言ったものだ。
かつて初めて見た香港人、ガイドのタムさんは言ったものだ。
「ビジネスで成功し、日本人の妻を持つ、これが香港人男性のステータス」
‘にほんじんのつま’
(いちおうここにも一人いますが……)
従順でたおやか……(なわけないか、大笑)
今や既に絶滅危惧種。
WWFの報告によると、ここ数十年生存が確認されていない。
安二郎OZUの映画の中に、わずかにその希少な姿を見ることができる。
やまと‘なでしこ’
今どきは身体能力の高い女子をこう呼ぶ。
同じアジア人から見てそうなのだから、西洋人から見たらなおさらだろう。
同じアジア人から見てそうなのだから、西洋人から見たらなおさらだろう。
そして、アジア人女性全般に、体が小さく華奢で、
何だか従順そうに見える。言うこと聞きそうに見える。(見えるだけ)
アジアの街を歩いていると、背が高く、でっぷりと太った白い男性がノッシノッシと歩き
アジアの街を歩いていると、背が高く、でっぷりと太った白い男性がノッシノッシと歩き
、その腕に痩せこけたアジア人女性がつかまっているということがよくある。
ホテルの朝食時でも同じ光景を見ることができる。
『妻である』
というのではなく
『ご購入』
というワケだ。
それに比べて、
それに比べて、
ホテルのプールではしゃぐ、白い若い夫婦の、何と美しく眩しく、無邪気なことよ…。
水ぎわのパラソルに陣取り、(なぜか)読書を決め込む白い宿泊客たち。
彼らも見ない振りをして、
この美味しい光景をしっかりと観察している。
わたしも気が付くと、
彼ら白い人たちに。恨めしい視線を投げかけている。
(本文中の失礼な表現をお許しください。個人の感想です)