ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

バックパッカーと首の皮一枚の私たち 四

『コロニアル』という考え方はどうなんだろう?

植民地政策(colonial policy)

大航海時代に始まる、社会システムの一つだろうか?

他国に入り込み、その富を掌握する。

ありあまる物資は、本国に運ばれ、裕福な者たちを潤す。

本来恩恵を受けるべき当のその国の住人は、使用人として雇われればまだマシなほうだ。

スムーズに書いたが、スムーズに行かない時は戦いになる。

大概、搾取される側は、軍事力、政治的策略に劣り、やられる一方だ。

『これは正しいことなのだろうか?』

と、アジアを旅していてよく感じた。

日本が過去、アジアの国々に与えた苦痛を思えば、普通の人なら

『申し訳ない』

と思うのが当然だ。

コロニアル風ホテルでくつろぎ、プールサイドで読書。現地人にカクテルを運ばせる。

夜はきゃしゃで従順な現地人女性とデート。

あの白い人たちは、何百年も、それを当然の事としてやってきた。

それを。疑問に感じる感性を持ち得ないのだろうか?

もしや鈍感なのか‥?と思いつつ。

同じアジア人でありながら、アジアの富をコロニアル風に甘受しようとするどこかの国の人たちも。

控えめさや、優しさや思いやりといったアジア人の美徳を忘れている。

白い人と同じ鈍感さを感じる。

私はそういう訳で、常々、

『コロニアル風ホテルなど絶対泊まるかっ!』

と、バックパッカーと首の皮一枚のプライドにかけて思っていた。(どんなプライドじゃ。)