ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

空は碧いという けれども私はいう事が出来る 空はキメが細かいと

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photo Rain Drop
 
 
 
 
私は彫刻家である。
多分そのせいであろうが、私にとってこの世界は触覚である。
触覚はいちばん幼稚な感覚だと言われているが、
しかもそれだからいちばん根源的なものであると言える。
彫刻はいちばん根源的な芸術である。


人は五官というが、私には五官の境界がはっきりしない。

空は碧いという。けれども私はいう事が出来る。空はキメが細かいと。
 
秋の雲は白いという。白いには違いないが、

同時に、其はいちょうの木材を斜に削った光沢があり、

春の綿雲の、木曾の檜(ひのき)の板目とはまるで違う。

 
考えてみると、色彩が触覚なのは当りまえである。
光波の震動が網膜を刺戟するのは純粋に運動の原理によるのであろう。
 
 
 
 
 
今週のお題「わたしの課外活動」本日は秋晴れ列島だそうです。
 
 
 
 
 

 

 

 

 

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