坂の途中の木の音楽堂に行ってきました。
何ヶ月ぶりの外出らしい外出です。
吊るしっぱなしの洋服を引っ掛け、バッグの埃を払いいざ出陣。
しかしあいにくの土砂降り。
ジーンズは水を吸って冷たく重くまとわりつく。
カジュアルシックにとの思いが裏目に出た。
おまけに冷風を吸いこんで咳が止まらなくなってきた、マズい!
そんなわたしの不慣れな状況と相反し、周囲では華やかに着飾り談笑する人々。
行きに道を聞きご一緒したご婦人は、声楽をされているそうで御歳80歳。
観客に高齢者が多い。タクシーで次々と乗り付けて来る。
館内のバリアフリー化は今ひとつだが、こういう余裕のある世代が、
こういった芸術活動を支えているのだろう。
そんな中、ついに登場した彼女。
わたしの雑念など吹き飛ばす存在感。
大柄で鷹揚な身のこなし。
簡素な衣装。
(指揮者である彼女は、この日は黒のチャイナ服とチャイナシューズの指揮者スタイル。
着飾る必要などないのだ!このレベルの人は!!)
そして芸術神を体現したような、豊かな声量で繰り出される歌曲の数々。
そして芸術神を体現したような、豊かな声量で繰り出される歌曲の数々。
アンコール3曲を含め2時間。音楽の女神と一体となり、
改めてシューベルトにも思いを馳せた、至福の時間でした。