ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

中性子星のカルマ

星は二度死ぬ。

超新星爆発で一度死んで中性子星という残骸を残す。

そして複数の中性子星がゾンビのようによみがえると、

二度目の死出の旅立ちに、

ブラックホールへと向かうのだ。








我々がこうして地上にあって知性をもつに至り、

科学を発達させてウラニウム核分裂反応をひき起こすまでに至ったのは、

前世に逝ける星々の、一種仏教的な輪廻転生の

カルマによるともいえるわけである。








『エキゾティックな量子』 全卓樹