ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

一遍

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写真 工藤隆蔵




身を観ずれば水の泡 
 

消ぬる後は人もなし 
 

命を思へば月の影 


出で入る息にぞ留まらぬ



一遍(捨聖)  詠





人の身体は水の泡のようだ。
消えた後では、知る人もいない。
人の命は月に照らされて出来る影のようだ。
吐きだした息のように、消えてなくなってしまう。






国宝『一遍聖絵』絵巻 全十二巻   

遊行寺 神奈川県立歴史博物館 神奈川県立金沢文庫

三会場にて、全巻同時公開中(十二月十三日まで)



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