ターナー 光に愛を求めて
一緒に行った連れは「こんな映画を観させられた」
と私をなじった。
ねこじさんはこの一本前に、待望の「マッドマックス」を観、
今年一番だ宣言をしていた 。
しかしここに来て、無理やり誘われた映画で今年最悪に出会い、
帰りはまさに「怒りのデスロード」
「下品だ」
「誘ったお前が悪い」
「ねこじさん‥、一人の男の一生が、これ以上でもこれ以下でもない。これはリアリズムです」
「汚い、描き方がきたない!」
(ターナーはキャンバスに、自らの唾を吐きかけて直接油絵の具を伸ばし描いた。筆使いもゴツゴツと、まるでキャンバスにコテを打ちつけるような、独特のスタイルをとっていた)
「ターナーは天才だったが、一つには自由な作画方法が容認されていた 、 イギリス画壇の気風があったらしい」
「アカデミズムに毒されていなかったから、素晴らしい絵が描けた」
「夏目漱石がどうのって、ダマされた」
「ご免よ〜、もう誘わないよー‥」
(でもこの映画はいい映画だよ。ねこじさん。
ターナーの風景画を味わってから、観るべきだったかな?)