ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

パリのエストニア人の女

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レディースディのこの日、
お洒落とおしゃべりにやぶさかでない、
一癖二癖ありそうな、オバさん連中が席を埋めた。


お目当ては、ジャンヌ・モロー

パリのアパルトマンにひとり暮らす、エストニア人の老女。
若い愛人が連れてくるメイドに、辛くあたり追い出すのが趣味。


ああ、若いうちは良いけれど、

孤独でアイデンティティーをなくした女。

こんなワタシに誰がした?

奔放でワガママなこの性格?

それとも、魅力的で美しい殿方のせい?



不幸な老女の姿が描かれているにもかかわらず、

観客は、往年の女優の姿に大いに酔いしれた。




2013.9.4 jack&bettyにて



( Une Estoniennne a Paris   邦題 クロワッサンで朝食を )