ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

けがれはらい

うちの前の道路に水まきをしてきた。

道路の汚れを洗い流し、

路面を冷やす。

打ち水効果』

と最近良くいわれるが

効果は他にもある。

夏以外の季節は、毎日帚ではく。

家の周りをぐるっと

幹線道路に面した歩道も

父の病気で、実家にしばらく帰っていた時、

家に泥棒が入った。

なにがしかの金銭は盗られたが、幸い、人的被害はなかった。

しかし、私はこの知らせに、なんだか納得するものがあった。

留守のあいだ、特に裏口が吹きだまりでゴミがたまっていた。

けがれていたのだ。

泥棒はその裏口から入った。

掃き清めないと、けがれが寄ってくる。

消防署の防災講習に行った時、同じことを言われた。

「家の周りに手が入っていないと放火される。」

火事になったら、被害がないではすまされない。

打ち水くらい、安いものだ。


そういうわけで、

毎日朝夕、二度、

帚で掃き清め、打ち水をする。

最近「パワースポット」が人気だが、

疲れきりけがれきった心と体で

わざわざ出かけて行き

あるかないか分からない霊験を待つより

自宅周りに打ち水をする方が、

よっぽど現実的なけがれ払いだと思う。

「ママ、おじいちゃんの病気回復祈願に、東北のご霊山巡り行ったよね~。た・し・か。」(むすめ)

「う~ん、あれはあれで良かったかな‥。」

落ちがついたようです。