ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

2019-09-12から1日間の記事一覧

『月見草』宮沢賢治

道が小さな橋にかゝる。 螢がプイと飛んで行く。 とにかくそらが少し明るくなった。 夜明けにはまだ途方もないしきっと雲が薄くなって月の光が透とほって来るのだ。 月見草が幻よりは少し明るくその辺一面浮んで咲いてゐる。 マッチがパッとすられ莨(たばこ…