ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

2017-04-14から1日間の記事一覧

『花月の夜』徳冨蘆花

工藤隆蔵 戸を明くれば、十六日の月桜の梢にあり。空色(くうしよく)淡くして碧(みどり))霞(かす)み、白雲(はくうん)団々(だん/″\)、月に近きは銀の如く光り、遠きは綿の如く和(やわ)らかなり。 春星(しゆんせい)影よりも微(かす)かに空を…