ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

2017-02-24から1日間の記事一覧

『早春独白』宮沢賢治

Masaki Tokutomi 黒髪もぬれ荷縄もぬれてやうやくあなたが車室に来ればひるの電燈は雪ぞらにつき窓のガラスはぼんやり湯気に曇ります 身丈にちかい木炭(すみ)すごを地蔵菩薩の龕(がん)かなにかのやうに負ひ 山の襞もけぶってならび堰堤(ダム)もごうご…