ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

2017-01-28から1日間の記事一覧

夏目漱石『道草』

Kunitaka NIIDATE 夜は何時の間にやら全くの冬に変化していた。 細い燈火(ともしび)の影を凝(じっ)と見詰めていると、 灯(ひ)は動かないで風の音だけが烈(はげ)しく雨戸に当った。 ひゅうひゅうと樹木の鳴るなかに、 夫婦は静かな洋燈(あかり)を間…