ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

2016-09-22から1日間の記事一覧

織田作之助『金木犀』

ある夜、暗い道を自分の淋しい下駄の音をききながら、歩いていると、いきなり暗がりに木犀の匂いが閃いた。 私はなんということもなしに胸を温めた。雨あがりの道だった。 flickr 二、三日してアパートの部屋に、金木犀の一枝を生けて置いた。その匂いが私の…