ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

室生犀星『春分』

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Sangudo
 
 
 
 
うすければ青くぎんいろに
さくらも紅く咲くなみに
三月こな雪ふりしきる

雪かきよせて手にとれば
手にとるひまに消えにけり
なにを哀しと言ひうるものぞ
君が朱なるてぶくろに
雪もうすらにとけゆけり



 
室生犀星『三月』(抒情小曲集)
 
 
 
 
春分の日冬の寒さ戻る。山沿いで雪の予報。