2017-02-03 夏目漱石『道草』 夏目漱石 二次創作 Ines Njers 『離れればいくら親しくってもそれぎりになる代りに、一所にいさえすれば、たとい敵(かたき)同志でもどうにかこうにかなるものだつまりそれが人間なんだろう』 健三は立派な哲理でも考え出したように首を捻った。洋行後、自分を金持ちだと勘違いした親戚郎等から金の無心を受け続ける主人公。実際は余裕のない生活。しかし義理を欠くわけにはいかず財布を開く。『善人ならば金など何でもないのだ』先の人間の下品さ、狡猾さにおもわず愚痴を漏らす。 今日は節分。 漱石風に言えば、身近にいる鬼と対峙する日でしょうか?