ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

骨と蝶

この時期は空気がかわる。

昔の人たちは、これをなんと表現しただろう。

より乾いて清浄な大気。

生臭いにおいはどこかへ消え去り、

雑音のない不可思議な世界。


旧家の裏山に、木々の陰に隠れるようにお墓が点在する。

今朝はそこにやたらと蝶が舞っていた。

螺鈿細工の模様をつけた小さな美しい創造物たち。

ちらちらとお墓の上を舞い離れようとしない。

なにかあるようなそぶり。

お墓の中には高温で焼かれた真っ白な骨。

彼らの好む

なにかいいにおいでもしているのだろうか?