『メグレとパリの通り魔』
閉塞的で変化の乏しい職場環境。
単調な仕事、無意味に見える作業。
それでも社会のためになる…かもしれない。
クリスマスのパリ。雨氷が窓を凍らせる。
電話交換台に詰め、黙々と働く三人の男。
夜勤明けはもうすぐだ。
三人の男の一人。
とりわけ地味で、独身のルクールは、今日も仲間に交代を頼まれ、
休憩もそこそこに再び勤務につかねばならない。
点滅する豆電球を見ながら。
閉塞的で変化の乏しい職場環境。
単調な仕事、無意味に見える作業…。
しかし、そこに思いもかけない展開が。
彼の何気ないいつもの行動が、未解決事件に光を当て、
一躍刻の人になろうとは!
いや〜、良かった。
ジョルジュ・シムノンが、メグレ警視シリーズが大好きになったこの一作。
凍った心が暖かくなる作品です。