さいごの時に思い出したい
雨が印象的な映画
憧れの美しい少女。
高嶺の花はなかなか振り向いてくれない。
少年にあるのは、情熱とひたむきさだけ。
そして、ついに少女の心をつかむ。
働かねばならない少年。
少女の両親に反対され、二人は引き離される。
会うこともできない。
映写技師の仕事に追われる毎日。
おまけに雨まで降ってきた。
屋外映画館。
寝転がる少年の顔に大粒の雨が降り注ぐ。
そこへ、
夢のように突然に。
少女が現れる。
寝転がる少年にキスをする。
キスの雨を降らせる。
秀でた映画は、星の数ほどあっても、
この瑞々しいシーンは。
最期の時に思い出したい。
そんな映画だ。