ookumanekoのブログ

言葉を味わう 文学の楽しみ

フランス人のフランスパン

 

 

 

 

「メグレと若い女の死」

原作の『メグレ警視』ファンとして、

ジェラール・ドパルデュー(フランス人の演じる)

メグレも見たいし、

今までイギリス人の映像化されたメグレしか見たことないのも、他国で食べるバゲットで満足してるみたいで、

アレだしな……。

という、

もろもろの理由で観たので書いておきます。

(ネタバレあり)

 

男性は想像もできないことでしょうが。

わたしは毎日ゾッとしていますよ。

女性が殺されているでしょ?

事件が毎日起きて、ほとんどの場合、被害者は女性です。

弱い方の性ですからね。(腕力が)

仕方がないんでしょうか?

 

親になってから、映画や本でも子どもや女性がひどい目に遭うものは見れなくなってしまいました。

だから「パンズ・ラビリンス」とか最悪。

かわいい主人公の少女が、最後に撃ち殺される映画なんて他にありますか?観たくなかった。知ってたら観なかった。泣

ドラマ「ウエスト・ランド」も悪夢。たとえAIでも、

若い女性が酷い目にあっている、冒頭のシーンで辞めました。怒

 

でも、メグレは観ましたよ。

原作を読んだので。

メグレ警視は原作が良いのですよ。

それなのに、なぜ変えた?

ジェラール・ドパルデューのメグレは、良かったですよ。

巨漢で原作に近いですよね。

雰囲気としては良いと思います。

 

原作では、

少女が死んだ理由は、階段から落ちて頭を打ったせいではなく、

複雑な生い立ちで無一文だったけれど、ようやく彼女の人生に、ひとすじの陽の目が差そうとし、

(お金のことです)

そしてそれに縋(すが)ったからなんですよ。

執拗にね。

 

良いことのなかった、彼女の短い人生。

良いことはなかったけれど、

被害者の名前すら無かった殺人事件。メグレが粘り強く捜査し、犯人を逮捕して、

彼女の墓標に花を置いたのですよ。

 

原作はそんな印象でした。

なにかジワリと感動しました。

 

昨今はただ人が殺されて、はいお終い的な映像物が多いように思います。

残念ですね。

 

 

 

 

 

 

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